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音楽を聴くように傾聴する

〜進化型傾聴への道②〜人の心を深く開く傾聴

· 傾聴

傾聴スキルで言う「うなづき」は、音楽を聴きリズムに乗るときに自然に出てくる動きと本質的には同じだ。

スローでメロディアスな音楽を聴いているときは、ゆったり味わうように。

激しい情熱的な音楽を聴いているときは、強くリズミカルに。

傾聴でうなづきを入れるときのポイントとして、初心者の方には「音楽に乗るように聞くと、自然にできるよ」と教えると、どなたもとても自然にうなづきを入れられるようになるものだ。

(もしくは、「大縄跳び」に入るときみたいにやるほうがイメージが湧く人もいるかもしれない)

そしてまさに、相手の話は、それだけで一つの音楽だ。

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相手の声・・それは、その方の人生、何年もの人生という時間が創り上げ育て上げてきた、肉体というインストゥルメンタルが奏でる音色だ。

そこには、間違いなくその人の生き様やパーソナリティが醸しだされる。

そして、今現在のその人の感情の音色、強弱、広がり、ペース、文化も含めて響きだされた、無数の、そして時を超えた情報が込められた魂の音でもある。

そんな風に、相手の話を丁寧に、味わうように聴く。

耳だけではなく、自分の身体を通して、魂の音色に乗っていく。

こんな風に相手の音色に身をゆだねているうちに、やがてえも言われない一体感を感じるようになる。

つながり、と呼ばれるもの。

言葉を超えたところで身体感覚を通し、なにかを確かに分かち合っている感覚。

この聴き方は人の心を、自然に深いところまで開かせる。

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そんな風に一体感を感じているうちに自然と、今度は自分の内側から、自分自身の音色も響きだしてくるのだ。

やがては相手との間に、まるで即興ジャズのようなフュージョンが起きてくる。

融合から、創造へ。

とても自然でユニークな、その時その二人にしか出せない、唯一無二の音色だ。

コーチングやセラピーの場で有効な何か・・そして創造的な対話がおきてくるのは、まさにここからなのだ。

7.19.2018 written by Kayoko Tamari